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特許ってどんな仕事をするの?
ここでは、特許に関する各仕事の内容について説明してみます。
■企業の知的財産部/特許部で働く
現在日本の大企業には必ずといって良いほど、知的財産部や特許部という名前で、特許に関する部署が存在します。
中小企業にはまだそのような部署がないところも多いようですが、恐らく今後は増えていくものと思われます。(特許事務所だけでなく、一般企業の特許業務に関する求人も増えていくのではないでしょうか。)
企業内の知的財産部の担当者は、社内における特許のエキスパートと言うことができるでしょう。新製品の開発段階から、その製品の特許性を判断したり、またどのような形で特許を取得すれば一番有効であるのか、等を検討します。
そして、開発段階から、特許調査を行い、同じような特許が既に存在しないかどうかを調査します。
何故、開発段階からの調査が必要になるかというと、調査をすることなく開発をしてしまうと、仮に同じような特許が存在していた場合、それまでの開発にかけたコストが(時間的にも、経済的にも)全てムダになってしまうからです。
もし開発予定の製品について特許を取得するつもりがなくても、特許調査は必要です。 それは、開発を終え、いよいよ販売する状態になった時点で他社がその製品と同じ内容の特許を既に取得していたことが判明したとします。その場合、こちらの販売する予定の製品は、他社の特許権を侵害してしまう恐れが生じます。
つまりその製品は、販売できないのです。(販売するためには、他社が所有する特許の実施許諾を受ける必要があります。)
特許調査は、自社で特許出願する際以外にも、重要な要素を持っているのです。(ここで説明した以外にも多くの役割を持っているのが特許調査です。)
企業では、このような特許調査を社内で行う場合もありますし、外部へ委託する場合もあります。どちらにしても社内の知的財産部の担当者が調査をしたり、外部への委託をしたりします。
そして、特許を出願しようとする際に、出願に関わる必要な書類を作成するのも知的財産部の仕事です。この書類の代表的なものは特許明細書と呼ばれていますが、この作成にはかなりの技術を要します。 取得したい権利の範囲や内容を決定する重要な書類です。
この明細書書きも企業内で行う場合もありますし、外部の特許事務所へ委託する場合もあります。 もし外部に委託する際には、担当者は自社の取得したい権利内容やその範囲を十分に理解し、特許事務所の担当者に正確に伝える必要があります。
また、できあがった書類の内容を良く理解し、正確にこちらの伝えた内容がその書類の内容に反映されているかをチェックしなければなりません。
この時点で間違いがあると、出願する特許の全てが水の泡になってしまいます。
そして、晴れて特許になった後にも更に、取得した特許の管理等を行う必要があるのです。
以上のように、企業の特許担当者は、企業内の特許に関わる様々な業務を担当するのです。特許に関する幅広い知識が必要となります。
■特許調査会社(特許調査)
特許調査会社での主な仕事は、その名の通り、「特許調査業務」です。どんなときに特許調査が必要になるのでしょうか?
いくつか紹介しますと、
・企業内で新製品の開発を行う前
・特許を出願する前
・他社がどんな開発に力を入れているのかを知りたい場合
・これから販売する予定の製品が他社の特許を侵害しないかを知りたいとき
等々ですが、特許調査が必要になる場面はまだまだたくさんあります。
具体的に何をどうやって調査するの?
調査をする対象は、特許庁によって既に公開されている公開特許(あくまでも出願されたものが公開されただけで、まだ特許にはなっていない。)です。
出願された特許は、通常出願から1年6ヶ月経過すると、誰でも閲覧できるように公開されるのです。
例えば、特許を取得したいある発明を出願して、審査請求(特許庁の審査官に特許性の判断をしてもらうこと)をすると、審査官は既に公開された特許の中に、同じものがないかどうかを調査します。(調査対象は、他にもあります。)
そこでもし同じものがあれば、審査請求したその発明は、特許を取得することができないのです。
また、既に公開された競合他社の公開特許を調査することで、その会社が現在どの分野に力を入れているのか等もわかります。
この公開特許、一体どうやって調査するのでしょうか?
特許庁が公開する公開特許は、すべて無料で閲覧することができます。
以前は、紙の文献を一枚一枚手めくりで調査していましたが、現在はコンピュータ上で簡単に閲覧することが可能です。IPDL特許庁電子図書館
また、このIPDL以外にも有料の特許検索ツールが色々と利用されています。 特許調査を行う人は、これらのツールを利用して効率的に特許調査を行うのです。無料のIPDLだけでも調査技術を身につけることによって、かなり効率よく、精度の高い調査を行うことが可能となります。(特許調査のスキルを磨くことは大変有益です。) ただし、無料のため平日の日中はかなりアクセスが集中してしまい、つながりにくいという難点もあります。
■特許の出願代行の仕事(特許事務所)
発明の内容を正確に、決められた方式で、決められた書類に文章化し、出願の手続きを行います。特許特有の文章表現が必要になるため、簡単には書くことはできません。
代表的な書類を特許明細書と呼びますが、この明細書を書くためにはそれなりの訓練が必要です。これは、弁理士になるための勉強とは、また異なります。
それらの書類を作成し、出願の手続きを行いますが、その後も出願した発明が特許になるまでいくつもの処理が必要になってきます。
例えば、出願をし、審査請求した発明に対して、特許庁の審査官から、「このままでは特許にはなりません。」等の回答があった場合は、その回答に対して、意見書や補正書と呼ばれる書類を作成したりするのも業務の中の一つです。
このような業務は、企業の知的財産部で行うこともありますが、特許事務所に委託するのが一般的でしょう。
※ちなみに、このような業務を代行することは弁理士以外は許されていません。いくら代行する技術があっても、弁理士の資格を持たない人や、弁理士のいない特許関連会社が出願代行をして、そのことに対する報酬を受け取ると法律に触れます。(出願人本人がこれらの業務を行うことは、問題ありません。)
■特許コンサルティング(特許コンサルティング会社)
述べるまでもなく、特許に関わるコンサルティングを行うことが主な業務です。
一見あまり需要がない職業のようにも思われるかもしれません。しかし、例えば初めて特許事務所に仕事の依頼をする場合、どの特許事務所を選べばよいのかわからないでしょう。事務所によって料金等も当然異なります。また、企業内にこれから知的財産部を作ろうと考えている企業にとって、何から初めて良いのかがわからないのが実情ではないでしょうか?
そのようなときに、相談に乗ってくれるのが、特許コンサルティング会社です。
■弁理士
弁理士の仕事といっても、多岐にわたります。
一般的には、出願代行業務。これは弁理士だけに与えられた特権です。
特許事務所に勤める、企業内弁理士として一般企業に勤める、自分で特許事務所を開業する等々。
それ以外にも、コンサルティングを行うことも可能でしょうし、今後は例えば大学等で知的財産の講師として活躍すること等も可能ではないでしょうか。
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